スズキのアクアパッツァ

好きになるっていいもんだ

40

https://t.co/W0FXZcBizk

 

去年も一昨年もオフの恒例行事となりつつあった磐田広島間の川辺駿争奪戦

 

ついに決着

 

個人的にはベストな決断だと思っている

 

磐田に完全移籍するのも決して悪くはない、でも来シーズン新たにスタートを切る生まれ育った広島でのプレー、磐田では決して見えなかった景色がまた見えてくるはず

これはきっとプレーヤーとしてまた彼の幅を広げてくれるものだと思う

 

思えば磐田のこの3年間の躍進は彼と一緒に歩んで来たものといっても過言ではない

 

名波が世代別代表でのプレーを見て惚れ込み、連れてきた1年目

 

ただ屈辱のインアウトから始まる

 

ただその後の横浜FC戦、途中出場で決勝点の起点となり徐々に頭角を現す

 

後半戦はもうチームの中心といっても過言ではない、小林祐希と並ぶかそれ以上に存在感はあったのではなかろうか

 

ヴェルディ戦、前半に退場者を出したこの苦しい試合での先制点は記憶に新しい

 

昇格を決めた大分戦、大輔の横で人目もはばからず涙を流してるのも

 

 

翌年は我慢の1年

 

前半戦終盤まではなかなか出番が無かった

 

そして出場機会が増えてきてからも本職のボランチではなく、小林祐希の抜けたトップ下に入ることが多かった

 

後ろから相手のマークをかいくぐってこそ持ち味が活きるタイプゆえ、窮屈そうな印象が強かった。その中でもよくやってくれてたが

 

その中で後々コンビを組む中村俊輔の前で豪快なミドルを叩き込んだ横浜戦、この試合で俊さんも彼の素質を見抜いたと言っている。こういうのも不思議な巡り合わせだ

 

https://youtu.be/RKvEzAu0Asc

 

見てるね、後ろからしっかり目に焼き付けてるねこれ

 

そして今季

 

ムサエフという最高の相棒を迎え彼自身も初の開幕スタメンを飾る

 

ここからが凄かった

 

静岡ダービーで今シーズンの磐田の核となる川又俊輔とのトライアングルで初ゴールをゲット

 

彼の特徴である後ろからの飛び出しが存分に活きたゴール

 

その後も激しい波はあったものの抜群の技術、飛び出し、チャンスメークでチームを引っ張る

 

前半戦、そして6連勝の立役者の一人となる

 

特に川崎戦は圧巻

 

先制点は俊さんの縦パスを川又が流して決めたもの

 

後半の追加点も飛び出しが活きた

 

年間4敗しかしていない王者川崎をここまで完膚なきまでに叩き潰したのはおそらく今シーズンうちだけ、その中心には背番号40の姿があった

 

今シーズンの彼にとって間違いなくベストゲーム

 

しかしその後はややトーンダウン、やはりJ1というだけあって活躍してる選手は研究される

 

最大の特徴である後方からの飛び出しも鳴りを潜めた

 

ただその間守備はかなりの進歩を遂げたのではないか

 

だいぶ強く当たれるようになり、元々備えていた予測力がだいぶ活きるようになったのだ

 

一つ一つ吸収して段々と完成度の高い選手になる様はまるでジャイキリの椿大介、プレーも何となく似通っている

 

サックスブルーを着て戦った103試合、全てに意味がある

 

広島から来た世代別代表常連の若手はいつしかリーグ屈指のボランチへと成長を遂げたのだ

 

磐田サポーターの彼のレンタル期間満了を残念に思う声がそれを物語っている

 

ただ結果的に磐田広島双方にとって幸せなレンタル移籍であったと思う

 

レンタル開始当時、リーグ優勝を争う屈指の強豪であった広島

 

中盤の底には青山と森崎和というJ最強クラスのダブルボランチが構える、当時プロ入りから日の浅かった彼が挑むには高すぎる壁

 

一方磐田といえばJ1昇格を逃し、名波体制が本格的にスタートを切ろうとしていた頃、当然ボランチの層は薄い

 

優勝争い真っ只中だが若手も育成しておきたい広島と昇格のために中盤の層を厚くしておきたい磐田、需要と供給が見事に一致したこのケース

 

そしてレンタル開始から約3年後

 

J1上位進出に成功し生え抜きの若手も育ってきた磐田、世代交代に苦しんだものの残留に成功し来季から新たなスタートを切る広島

 

レンタルバックはこの機会がベスト

 

ここまで幸せなレンタルが果たして今まであっただろうか

 

広島に感謝したい

 

 

 

では来季以降の話をするとしよう

 

広島は城福監督のもと3バックで挑むと言われている

 

3-6-1に戻すのなら彼のポジションは磐田時代と変わらないはず、戦術は違うとはいえ慣れ親しんだ布陣で出来るのは彼にとってかなり良いこと

 

ただ一番の大きな違いは隣にムサエフがいないこと

 

磐田は彼がどっしりと中盤の底に構えるため、相方の守備の負担はだいぶ軽減されていた

 

しかし広島ではそうもいかないだろう、当然守備のタスクは増える、今まで以上に攻守の鍵になってくるであろう

 

しかし広島には青山がいる

 

ムサエフのようなフィジカルは持っていないが、ゲームを支配する目と力を持っている

 

青山と一緒にプレーすることで学べることは沢山ある

 

そして当たり前のことだが監督も違う

 

城福監督は不安視されているが、若手の抜擢と育成にはかなり定評がある

 

スタメンで起用される確率はかなり高いと見ている

 

今季15位に沈んだチームは来季は絶好の巻き返しを図るシーズン、広島には再び上位争いを引っ張っていってほしい

 

故に彼もこれまで以上にチームの中心としてプレーしなければならないだろう、もちろん体力的にも精神的にも負担は増える

 

だが彼ならきっと出来る

 

3年間で積み上げた103試合の軌跡、サックスブルーのサポーターの彼の復帰を惜しむ声がその力を証明している

 

きっと大丈夫、だってあの川辺駿だぜ?

 

今季一味違ったのは彼の活躍に唸ったのが磐田サポーターだけじゃないってこと

 

ヤングガンズなも選出され、いまや磐田だけじゃなくJリーグ全体が彼の実力を認めている

 

そして彼がもう一皮剥けて新たな段階に進みその景色を見た時、それがサムライブルーに袖を通す時だと思う

 

きっとその時は遠くない

 

メンバーがだいぶ固まりつつあるロシア行きの可能性はだいぶ低いかもしれないが、それ以降の代表に食い込む可能性は限りなく高い

 

彼を3年間見続けて来た磐田サポの自分としては、彼がまたいつか磐田に帰ってくることよりも広島で活躍し再び上位にチームを引き上げること、そして代表に入ること。これらの方が何倍も嬉しい

 

だからこそ来季、紫のユニフォームをまとってフィールドで躍動する彼の姿を見ることを楽しみにしている

 

今まで出られなかった磐田vs広島のゲームに彼が出られるのも嬉しいこと

 

最後に

 

彼を3年間もうちにレンタルすることを許してくれたサンフレッチェ広島に感謝したい、彼がいなければうちは昇格もJ1上位進出も出来ていたかも分からない、本当にありがとう

 

川辺駿と広島の躍進を心より応援します

 

GOOD LUCK